ツインリンクもてぎ Round9


 2009 AUTOBACS SUPER GT 第9戦 MOTEGI GT250km RACE
 公式予選 2009年11月7日(土)
 決  勝 2009年11月8日(日)


ツインリンクもてぎ Round9 Race


■決勝結果結果

フリー走行: 
決勝結果:3位

■開催日:2009年11月8日

天 候:
観客動員数:決勝35,000人
監 督:坂東 正敬

■コース :ツインリンクもてぎ(全長4,801km)
路面コンディション:ドライ
車 名:ウェッズスポーツIS350
<GT300クラス ゼッケン19>
ドライバー:織戸 学/片岡 龍也
チーム:WedsSportRacingTeam with BANDOH

<< フリー走行 >>
天候:曇  路面状況:ドライ  気温:14度  路面温度:17度


最終戦決勝レースにふさわしく晴れ渡る天気の中、午前中のフリー走行が始まる。
スタートは織戸選手、すでに決勝に向けてのセッティングが施されている19号車ウェッズスポーツIS350は最後の微調整に入る。

決勝に向けてのデータ取り、調整がメインの為、順位はさほど問題がないが結果は11番手、1分58秒120で片岡選手が13LAP目に記録した。

トップは好調の81号車ダイシンアドバンFerrariで1分56秒129。しかし、レーシングプロジェクトバンドウ率いる19号車ウェッズスポーツIS350は監督をはじめドライバー、メカニックとも勝つための戦略は出来ている。決勝でのピット戦略はどうなるか。

この時点でタイヤ無交換、燃料軽めの作戦は決まった。

<< 決勝 >>
天候:晴  路面状況:ドライ  気温:20度  路面温度:24度


天気は曇り、路面温度も上がらない中、今年最後の決勝レースが始まる。
スタートドライバーは織戸選手、タイヤは昨日の予選Q3を走ったタイヤとなる。
今回のレースはいつもよりレース距離が短く、250kmとなる。各チームの戦略もタイヤ無交換、無給油などさまざまな戦略が見られるであろう。

19号車ウェッズスポーツIS350は3ポイントリードで首位をキープしているが、事実上ライバルより上位でゴールしなければチャンピオンにはなれない。
スターティンググリッドを見るとチャンピオン争いをしているチームは、2番手に43号車ARTA Garaiya、3番手19号車ウェッズスポーツIS350、4番手7号車M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7 、7番手46号車エスロードMOLA Z 、8番手11号車JIMGAINER ADVAN F430とトップ10に入っている。19号車ウェッズスポーツIS350の戦略は、17LAP以降PIT準備、タイヤ無交換の作戦だ。

ローリングスタート後、2コーナーで7号車M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7に抜かれ4番手に落ちる。
その後は前を行く7号車M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7との差は開いていく。
しかし、後方からの74号車COROLLA Axioapr GTは懸命に19号車ウェッズスポーツIS350を追い上げにかかるが、織戸選手の巧みな走行で抜くことはできない。
タイヤ無交換作戦を取っている為、タイヤに負担をかけないように走行し、なおかつ後方からの追い上げも対処しなくてはならない。この作戦を取れるのも、ベテランの織戸選手、片岡選手コンビだから出来ること。
19号車ウェッズスポーツIS350はコーナリングマシンとしてタイヤの性能を最大限に引き出し、速さを追求するマシンだ。これを無交換作戦とすることは容易ではない。




17LAP目には74号車COROLLA Axioapr GTにかわされ5番手となる。後方にはチャンピオン争いの1台、2号車アップル・K-one・紫電が迫る。坂東監督はここでドライバーチェンジを指示、19LAP目には片岡選手と交代する。
片岡選手は後半の約30LAPを走らなければならない。交代後、順位は10番手まで落ちるが、1LAP遅れでピットに入った3番手43号車ARTA Garaiyaを1コーナーでパス、7番手まで復帰する。21LAP目にも4番手を走行していた2号車アップル・K-one・紫電がピットに入り、これも1コーナーでパスし、5番手まで復帰となる。タイヤ無交換作戦が効いてきたようだ。

27LAP目には4番手走行となっていたが、後方では5番手2号車アップル・K-one・紫電、43号車ARTA Garaiyaのバトルが始まっていた。
しかし、43号車ARTA Garaiyaはコースアウト、チャンピオンへの道が閉ざされる。
28LAP目には上位のマシンが、ピット作業を終え、19号車ウェッズスポーツIS350は2番手となっていた。

トップを走るのは81号車ダイシンアドバンFerrariで26秒差となっており独走、3番手は7号車M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7で2秒後方を走る。
7号車M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7がチャンピオンを取る為には、優勝し19号車ウェッズスポーツIS350が3位以下で無ければならない。
19号車ウェッズスポーツIS350としてはこのままのタイム差でマージンを築きたかったが33LAP目に出火したマシンが出てしまった為、セーフティーカーが入る。今まで築き上げたマージンが一瞬にしてなくなった瞬間だった。

今回、タイヤ無交換を敢行したのは19号車ウェッズスポーツIS350と2号車アップル・K-one・紫電でその他のマシンはタイヤ交換済み、不利な状態である。
7号車M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7は黄旗の出ていない区間を巧みに利用し2番手に浮上、19号車ウェッズスポーツIS350は3番手となる。



35LAP目にセーフティーカー解除となり、再スタートが切られた。このときの順位はトップ81号車ダイシンアドバンFerrari 、2番手7号車M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7 、3番手19号車ウェッズスポーツIS350、4番手11号車JIMGAINER ADVAN F430 、5番手2号車アップル・K-one・紫電となる。

残り約15LAP、2番手から5番手までがチャンピオンの可能性が残った。ライバルより前でゴールしたものがチャンピオンとなる。
片岡選手は巧みに11号車JIMGAINER ADVAN F430を押さえ3番手をキープする。
7号車M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7 もチャンピオンを狙うべくトップを猛追する。
後半の長いスティントで3番手を死守しファイナルラップはそのまま3番手でゴールした。

7号車M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7もトップの81号車ダイシンアドバンFerrariを猛追するも抜くことは出来ず、2番手でゴール。
これで、19号車ウェッズスポーツIS350のチャンピオンが決まった。

GT500クラスも36号車PETRONAS TOM‘S SC430がドライバータイトル、チームタイトルを獲得し、両クラスともレクサスが完全制覇したことになる。

レーシングプロジェクトバンドウはGTに参戦し、1年目に織戸選手とチャンピオンを獲得、そして2009年度12年目にして2度目のチャンピオンとなった。
2度目のチャンピオンも織戸選手、そして今回は片岡選手とのコンビでドライバー、チームのダブルタイトルを獲得、レーシングプロジェクトバンドウ第2章の輝かしい歴史を刻んだ。

開幕戦優勝から楽な戦いではなかったが、監督、ドライバー、メカニック全てのスタッフがチャンピオンを目指し、妥協なく取り組んできた成果がここで実を結んだ。












また、応援してくださったスポンサー、ファンの皆様からも大きな力を貰ったこともいうまでもない。
レーシングプロジェクトバンドウは2連覇を目指し、すでに来年に向けて始動している。

決勝 コメント



織戸 学
ドライバー:
織戸 学
レース前、言葉では『絶対(タイトルを)獲りにいくぞ!』と言ってましたが、心の中では不安もありました。それだけにホッとしているというのが一番(の気持ち)です。

今年コンビを組んだ片岡のことはその前からよく知っていましたし、(GT500からGT300に移るという)経緯や気持ちも分かっていました。
それだけに彼と組むならチャンピオンを目指す、と。IS350も昨年デビューして2年目で、(タイトルに)チャレンジできると思ってましたから、彼が来たことによって、チームもその気になったと思います。

片岡 龍也
ドライバー:
片岡 龍也
僕もホッとしています。

このチームのことはよく知っていましたが、一緒に仕事をするとなれば不安もありました。
でも、入った瞬間から昔から一緒にいるような温かい雰囲気で、開幕戦からチームの一員として、いい和を作れました。

開幕戦で勝てて、このチームならタイトルを獲れると信じました。ただ、ライバルも強く、レースのレベルも高く、毎レース気を抜けず、苦しいレースもありました。
そんな中で監督、織戸さんと力を合わせて、最後まで諦めずに全力を出す姿勢で挑み、いい結果が出せた。本当にこのチームに加入できて良かったと思います。

(レース中は)セブン(No.7 RX-7)が迫ってきたことより、11号車に抜かれたらタイトルが逆転してしまうと分かっていましたから、そちらのバトルに気がいってました。
ただ、もてぎは抜きにくいコースだとよく分かっていましたから、守るところを守れば抜けないはずだ、と。
(11号車の)平中選手はトヨタのスクール時代の同期で、そういう意味でもライバルですから、意地でも抑えきってタイトルを獲ってやろうと強く思ってました

坂東 正敬
監督:
坂東 正敬
(株)ウェッズをはじめ、多くのスポンサー様、本当にありがとうございました。
また、たくさんのファンの後押しがあり、シリーズチャンピオンを獲得することが出来ました。

今シーズンは最高のドライバー、最高のメカニック、最高の我社スタッフ、最高のヨコハマタイヤ、最高のエンジンチューナー、みんなの力で獲ったシリーズチャンピオンだと思います。
開幕前から絶対にシリーズチャンピオンを獲ってウェッズさんにプレゼントすると言う公約を守れてホッとしています。

来期の予定は全く未定ですが、今から来年開幕戦のスターティンググリッドにはディフェンディングチャンピオンとしてスタートできるよう全力でがんばります。

監督として3年目、チームオーナーとして2年目、まだまだ勉強中です。今後ともご指導の程、よろしくお願い致します。
また、来期もサポートならびに応援をよろしくお願いします。

最後にウェッズスポーツIS350、最高です。


総合結果


■GT300クラス/決勝
2009-11-08 | スタート 15:00 | 天候:曇 | コース:ドライ | ツインリンクもてぎ:4.801km
Po. No. Machine Driver Time Diff Laps Tire WH
181ダイシン アドバン Ferrari青木 孝行
藤井 誠暢
1:43'43.30249YH
27M7 MUTIARA MOTORS雨宮SGC 7谷口 信輝
折目 遼
0'00.41649YH
319ウェッズスポーツIS350織戸 学
片岡 龍也
0'23.04549YH
411JIMGAINER ADVAN F430田中 哲也
平中 克幸
0'23.56149YH
574COROLLA Axio apr GT井口 卓人
国本 雄資
0'33.34149MI
631avex apr COROLLA Axio坂本 雄也
峰尾 恭輔
0'37.38949YH
746エスロード MOLA Z星野 一樹
柳田 真孝
0'37.96149YH
866triple a ムルシェ RG-1山西 康司
余郷 敦
0'48.33149YH
926UP START タイサンポルシェ黒澤 治樹
阿部 翼
0'50.62449YH16
1052KUMHO TIRE  SHIFT  IS350佐々木 孝太
関口 雄飛
0'58.04349KH
1188triple a ガイヤルド RG-3松田 秀士
坂本 祐也
1'17.53249YH
12112石松 with ARKTECH GT3大井 貴之
澤 圭太
1Lap48KH
1310JIMGAINER ADVAN F360植田 正幸
川口 正敬
1Lap48YH
1443ARTA Garaiya新田 守男
高木 真一
2Laps47MI
155マッハGOGOGO車検320Rマッハ号玉中 哲二
赤鮫 オヤジ
5Laps44YH
162アップル・K-one・紫電加藤 寛規
吉本 大樹
6Laps43YH
GT300 規定周回数:34

55J-TRUST F-PRO おうとキット ポルシェ山岸 大
小泉 洋史
18Laps31YH

4BOMEX LIAN BOXSTERイゴール・スシュコ
伊藤 善博
19Laps30YH

87giraffa ガイヤルド RG-3井入 宏之
和田 久
32Laps17YH

62R&D SPORT LEGACY B4山野 哲也
密山 祥吾
34Laps15YH

666FieLDS BOMEX 320R周防 彰悟
山下 潤一郎
44Laps5KH

808初音ミク Studie GLAD BMW Z4番場 琢
田ヶ原 章蔵
46Laps3YH1


■GT 500 CLASS/決勝
2009-11-08 | スタート 15:00 | 天候:曇 | コース:ドライ | ツインリンクもてぎ:4.801km
Po. No. Machine Driver Time Diff Laps Tire WH
18ARTA NSXラルフ・ファーマン
伊沢 拓也
1:43'30.91353BS
236PETRONAS TOM'S SC430脇阪 寿一
アンドレ・ロッテラー
0'08.82953BS
317KEIHIN NSX金石 年弘
塚越 広大
0'09.01053BS
46ENEOS SC430伊藤 大輔
ビヨン・ビルドハイム
0'10.44053BS
539DUNLOP SARD SC430アンドレ・クート
平手 晃平
0'12.65353DL
632EPSON NSXロイック・デュバル
中山 友貴
0'13.41753DL
712IMPUL カルソニック GT-R松田 次生
セバスチャン・フィリップ
0'19.21353BS
8100RAYBRIG NSX井出 有治
細川 慎弥
0'25.40253BS
935KRAFT SC430石浦 宏明
大嶋 和也
0'26.90053BS
1018ROCKSTAR 童夢 NSX道上 龍
小暮 卓史
0'27.81153BS
1124HIS ADVAN KONDO GT-RJ.P・デ・オリベイラ
荒 聖治
0'38.25453YH
123HASEMI TOMICA EBBRO GT-Rロニー・クインタレッリ
安田 裕信
0'42.65553MI
1338ZENT CERUMO SC430立川 祐路
リチャード・ライアン
1'28.33153BS
141MOTUL AUTECH GT-R本山 哲
ブノワ・トレルイエ
5Laps48BS
GT500 規定周回数:37

タイヤ=BS:ブリヂストン/DL:ダンロップ/HK:ハンコック/KH:クムホ/MI:ミシュラン/YH:ヨコハマ

WH=ウェイトハンディキャップ(kg)

開始時刻:14:03'30/終了時刻:15:47'00

出走台数:36台/完走台数:30台

決勝ベストラップ
GT500 - 1'47.602 : No.36 PETRONAS TOM'S SC430 (アンドレ・ロッテラー)
GT300 - 1'56.453 : No.81 ダイシン アドバン Ferrari (藤井 誠暢)

8番ポスト付近のオイル処理のため35周終了時点より4周回セーフティーカーを導入した。


No.808 2009 SUPER GT Sporting Regulations 第30条2.(ピット作業時のエンジン停止)違反により、ドライビングスルーペナルティを課したが、レースに復帰しなかったため未消化。

No.4 国際モータースポーツ競技規則付則H項 第2章5違反(SC導入中のコースアウト)により、ペナルティストップ10秒を課した。