2012 AUTO BACS SUPER GT [FUJI GT 300Km RACE]

■開催日：2012年 9月 8日〜 9月 9日
■コース：富士スピードウェイ(全長4.563km)
■天候：<予選> 曇 <決勝> 曇
■路面コンディション：<予選>ドライ <決勝>ウエット／ドライ
■チーム：LEXUS TEAM WedsSport BANDOH
■車名：WedsSport ADVAN SC430
■ドライバー：荒 聖治 / アンドレ・クート
■監督：坂東 正敬
■観客動員数：予選 18,200人/ 決勝 33,800人

チャンスを確実につかみ、勝ち取った3位表彰台

SUPER GT 第6戦は富士スピードウェイに舞台を移し開催された。シリーズは後半戦に突入し、ポイント争いにも拍車がかかる今大会、「LEXUS TEAM WedsSport BANDOH」は、ノックアウト予選をQ3まで勝ち進み、見事に6番グリッドを獲得！決勝では、最後までポジション争いを繰り広げ、3位。今季初の表彰台を飾った。

予選 [FUJI GT 300Km RACE]

9月8日（土）　予選【予選：Q1/9位　Q2/5位　Q3/6位】

□Q1　天候：晴 ｜ コース：ドライ ｜ 気温／路面温度 開始:26℃／35℃

□Q2　天候：晴 ｜ コース：ドライ ｜ 気温／路面温度 開始:28℃／40℃

□Q3　天候：晴 ｜ コース：ドライ ｜ 気温／路面温度 開始:26℃／34℃

午後３時から雨予報が出ていたが、秋風が清々しい快晴で予選の朝を迎えた。「LEXUS TEAM WedsSport BANDOH」は、9時40分からのフリー走行では、トップから0.6秒と僅差の7位と幸先のいい結果となる。 そして、14時から富士スピードウェイでは初となるノックアウト予選がGT300から始まった。この頃になると、段々と怪しい雲が近づき、近くで降っているらしい雨粒が風に乗ってポツリポツリと降りはじめ、サーキットにいる誰もが空を見上げ不安げな表情を見せた。

しかし、予想に反してコースを濡らすまでの雨は降らず、順調にスケジュールは進行、14時15分からGT500クラスのQ1が始まった。1分前からきれいにピット前に整列したGT500クラスのマシン。その中の19号車「WedsSport　ADVAN SC430」はアンドレ・クート選手がステアリングを握り、坂東監督からのGOサインを待ちきれない様子でエンジンを吹かす。そして、Q1開始から2分後、坂東監督からGOサインが出され、19号車「WedsSport ADVAN SC4304」は勢いよくコースイン。この時点では、1号車、35号車、とアンドレ・クート選手が操る19号車「WedsSport ADVAN SC430」の3台のみのエキゾーストサウンドがサーキットに響いている。 そして、その5分後には全車がコースイン。アンドレ・クート選手は徐々にタイムを刻み4ラップ目には1'33.908のタイムを出し、難なくQ1を突破しQ2へとタスキをつなげた。

続いて荒聖治選手がQ2へ。先陣を切ってコースへ飛び出した1号車に続いて23号車がコースイン、その後を追うように19号車「WedsSport ADVAN SC430」も加わりアタック開始！荒聖治選手は1ラップ目からから快調にタイムを刻み1‘34.833のタイムで暫定トップにつけるが、ライバル達がコントロールラインをくぐるたびに目まぐるしく変わるタイムに、翻弄される。しかし、4ラップ目には1’34.002のタイムで4番手につけ、Q2の予選時間の1分を残し、ピットイン。その後、Q2終了間際にポジションを1個落とすが、5番手でQ3への切符をアンドレ・クートに渡す。

いよいよポールポジションを決めるQ3が15時25分からオンタイムで始まった。最後のQ3は10分間。これまで勝ち残った精鋭7台の決戦となる。ここまで好調な走りを見せてきアンドレ・クート選手は3ラップ目に暫定2位に食い込む1'33.493のタイムを叩きだす。そして、最後の最後、5ラップには01'33.452とタイムを縮める快走を見せるが、ライバルの追い上げも厳しく6位という結果に。予選終了後ピットに戻ったアンドレ・クート選手を「Good JOB」と笑顔で迎えた坂東監督の姿が印象的な予選となった。

総合結果、トップを奪ったのは、12号車「カルソニックIMPAL GT-R」。2位「S-Road REITO MOLA GT-R」。3位35号車「KeePer Kraft SC430」。

予選順位

9月 8日(土) 14:00〜
天気：曇｜路面：ドライ

Po	No	Machine		Driver	Q1	Q2	Q3	Tire	WH
1	12	カルソニックIMPUL GT-R NISSAN GT-R / VRH34B	s	松田 次生 J.P・デ・オリベイラ	1'33.300	1'34.047	1'32.990	BS	46
2	1	S Road REITO MOLA GT-R NISSAN GT-R / VRH34B	s	柳田 真孝 ロニー・クインタレッリ	1'33.292	1'34.030	1'33.133	MI	86
3	35	KeePer Kraft SC430 LEXUS SC430 / RV8KG	s	国本 雄資 アンドレア・カルダレッリ	1'33.856	1'33.933	1'33.297	BS	48
4	36	PETRONAS TOM'S SC430 LEXUS SC430 / RV8KG	s	中嶋 一貴 ロイック・デュバル	1'33.506	1'33.865	1'33.392	BS	58
5	6	ENEOS SUSTINA SC430 LEXUS SC430 / RV8KG	s	伊藤 大輔 大嶋 和也	1'33.778	1'33.837	1'33.407	BS	64
6	19	WedsSport ADVAN SC430 LEXUS SC430 / RV8KG	s	荒　 聖治 アンドレ・クート	1'33.908	1'34.002	1'33.452	YH	16
7	23	MOTUL AUTECH GT-R NISSAN GT-R / VRH34B	s	本山　哲 ミハエル・クルム	1'33.898	1'33.950	1'33.893	BS	60
8	17	KEIHIN HSV-010 Honda HSV-010 GT / HR10EG	s	金石 年弘 塚越 広大	1'33.658	1'34.172		BS	48
9	38	ZENT CERUMO SC430 LEXUS SC430 / RV8KG	s	立川 祐路 平手 晃平	1'33.597	1'34.252		BS	94
10	8	ARTA HSV-010 Honda HSV-010 GT / HR10EG	s	ラルフ・ファーマン 小林 崇志	1'34.232	1'34.588		BS	20
11	24	D'station ADVAN GT-R NISSAN GT-R / VRH34B	s	安田 裕信 ビヨン・ビルドハイム	1'33.984	1'34.726		YH	28
12	100	RAYBRIG HSV-010 Honda HSV-010 GT / HR10EG	s	伊沢 拓也 山本 尚貴	1'34.333			BS	76
13	39	DENSO KOBELCO SC430 LEXUS SC430 / RV8KG	s	脇阪 寿一 石浦 宏明	1'34.347			MI	76
14	32	EPSON HSV-010 Honda HSV-010 GT / HR10EG	s	道上　龍 中山 友貴	1'34.676			DL
15	18	ウイダー HSV-010 Honda HSV-010 GT / HR10EG	s	小暮 卓史 カルロ・ヴァン・ダム	1'34.725			BS	68
GT500 以上予選通過

ノックアウト方式予選により順位を決定

□タイヤ＝BS：ブリヂストン／DL：ダンロップ／MI：ミシュラン／YH：ヨコハマ

□WH＝ウェイトハンディキャップ（kg）

○車名の後ろのＳ:シード権車両＝シード権車両は、全ての参加条件が満たされている限り決勝レースへの出場が保証される。

Q1　開始時刻: 14:15　終了時刻: 14:30
Q2　開始時刻: 14:50　終了時刻: 15:00
Q3　開始時刻: 15:25　終了時刻: 15:35

決勝 [FUJI GT 300Km RACE]

■9月9日（日）決勝　【3位】

天候：曇 ｜ コース：ドライ ｜ 気温／路面温度 開始:29度／45度＞途中:28度／42度＞終盤：28度／35度

朝から気温が上がり、路面温度は35度。しかし暦の上ではすでに秋。昨日に引き続き清々しい秋風が幸運をもたらすように、「LEXUS TEAM WedsSport BANDOH」のピットにも流れてきた。昨日の好結果の流れに乗り、朝のフリー走行では荒選手を中心に最後のセッティングを調整し、いつものようにピットインの流れを確認、フリー走行の結果を3位で走行を終えた。

そして、ピットウオークを挟み、14時、オンタイムで決勝の火ぶたが切って落とされた。

スタートドライバーを務めるアンドレ・クート選手は、着実な走りでポジションをキープしオープニングラップを終える、しかし、早くも6ラップ目には1コーナーで、6号車をオーバーテークしポジションアップし5位へ。そして、おなじ6ラップ目の最終コーナーでは、3番手の35号車と4番手の36号車がGT300クラスのマシンをオーバーテークする際に接触し、混乱状態になっている間を見事にすり抜け、3番手に「WedsSport ADVAN SC430」を押し上げる。

そして、アンドレ・クート選手の激走は、12ラップ目には1号車もパスし2位にポジションアップ。その後は、6秒前を行く12号車を追走するが、なかなか追いつけずに31ラップ目にピットイン。

アンドレ・クート選手からバトンを受け取った荒聖治選手は、気合い十分で戦列に復帰。しかし、ピットアウトのタイミングで1号車に僅差で先行を許し、3番手に。しかし、1号車に迫る勢いでしぶとく2位争いを演じ0.6秒差まで詰め寄るが、レースが動くことはなく3位でゴールラインを通過し、19号車「WedsSport ADVAN SC430」は、LEXUSホームコースで今期初の表彰台を獲得した。

決勝後のコメント

荒 聖治選手

車は鈴鹿テストの前にアップデートして12年仕様になりましたが、鈴鹿のテストでは雨でセッティングができずに、残念でした。でも富士テストではマシンのセッティングを煮詰めることができたので、今回の結果につながりました。
タイヤも今のシーズンに合ったものが見つかったので、今回のレースウイークを通してとてもいいペースで順調に進みました。予選もアンドレが頑張ってくれたし。
しかし、重い車についていけないのは残念でしたが、今期、最高位グリッドと表彰台獲得といういいペースができアので、この流れで残りの2戦もがんばります。

アンドレ・クート選手

久しぶりに思いっきり自分らしいレースができて楽しみました。ここまでの道のりは長かったですが、やっと表彰台をゲットできました。
戦闘力のあるマシンを用意してくれたチーム、セイジと喜びを分かち合えたのが本当にハッピーです。ファンの大きな声援にも感謝しています。有難うございました。
この良い流れは必ず次戦のオートポリス（9月29〜30日）へ持ち込みます。引き続き応援をよろしくお願いします。

坂東 正敬監督

Q3はちょっと失敗して6位だったんだよね・・・。たらればではないですが、本当は3位のポジションだった。予選を振り返ると荒選手の中古タイヤでのあのアタックにちょっとしびれましたね。
レースも序盤はクートが見せ場を作ってくれて、見ていて楽しかったし、今回はタイヤが最高でしたね。しかしまだまだ優勝したわけではないし、重い車がいたし。ただ、いろいろあった今シーズン、結果を出せた事で今後に期待したいね。クルーにも感謝しています。
オートポリスはかなり荒れると思いますが確実にTOPを狙いたいと思います。
たくさんの応援で表彰台に乗れました。今後とも応援よろしくお願いします。

決勝順位

9月 9日(日) 14:00〜(66Lap)
天気：曇｜路面：ドライ｜気温：29℃｜路温：45℃

Po	No	Machine	Driver	Time&Diff	Laps	BestLap	Tire	WH
1	12	カルソニックIMPUL GT-R NISSAN GT-R / VRH34B	松田 次生 J.P・デ・オリベイラ	1:47'22.021	66	1'35.497	BS	46
2	1	S Road REITO MOLA GT-R NISSAN GT-R / VRH34B	柳田 真孝 ロニー・クインタレッリ	21.025	66	1'35.768	MI	86
3	19	WedsSport ADVAN SC430 LEXUS SC430 / RV8KG	荒　 聖治 アンドレ・クート	23.959	66	1'35.820	YH	16
4	36	PETRONAS TOM'S SC430 LEXUS SC430 / RV8KG	中嶋 一貴 ロイック・デュバル	24.511	66	1'35.832	BS	58
5	17	KEIHIN HSV-010 Honda HSV-010 GT / HR10EG	金石 年弘 塚越 広大	40.800	66	1'36.111	BS	48
6	39	DENSO KOBELCO SC430 LEXUS SC430 / RV8KG	脇阪 寿一 石浦 宏明	51.956	66	1'35.936	MI	76
7	35	KeePer Kraft SC430 LEXUS SC430 / RV8KG	国本 雄資 アンドレア・カルダレッリ	52.884	66	1'35.869	BS	48
8	38	ZENT CERUMO SC430 LEXUS SC430 / RV8KG	立川 祐路 平手 晃平	58.590	66	1'35.753	BS	94
9	8	ARTA HSV-010 Honda HSV-010 GT / HR10EG	ラルフ・ファーマン 小林 崇志	1'18.369	66	1'35.995	BS	20
10	6	ENEOS SUSTINA SC430 LEXUS SC430 / RV8KG	伊藤 大輔 大嶋 和也	1'28.084	66	1'35.928	BS	64
11	23	MOTUL AUTECH GT-R NISSAN GT-R / VRH34B	本山　哲 ミハエル・クルム	1'34.338	66	1'35.977	BS	60
12	100	RAYBRIG HSV-010 Honda HSV-010 GT / HR10EG	伊沢 拓也 山本 尚貴	1'37.543	66	1'36.179	BS	76
13	24	D'station ADVAN GT-R NISSAN GT-R / VRH34B	安田 裕信 ビヨン・ビルドハイム	1Lap	65	1'35.690	YH	28
14	32	EPSON HSV-010 Honda HSV-010 GT / HR10EG	道上　龍 中山 友貴	2Laps	64	1'36.307	DL
GT500 規定周回数：46
	18	ウイダー HSV-010 Honda HSV-010 GT / HR10EG	小暮 卓史 カルロ・ヴァン・ダム	40Laps	26	1'36.464	BS	68

□タイヤ＝BS：ブリヂストン／DL：ダンロップ／MI：ミシュラン／YH：ヨコハマ

□WH＝ウェイトハンディキャップ（kg）

□開始時刻：12:03'31／終了時刻：15:50'53.021

□出走台数：15台／完走台数：14台

○決勝ベストラップ： 1'35.497　No.12 カルソニックIMPUL GT-R／J.P・デ・オリベイラ

※No.32　フリー走行中の2012 SGT-SpR 第3章第14条3.3)�C(マーキングなしタイヤ走行)違反により、ドライビングスルーペナルティを科した

※No.23　国際モータースポーツ競技規則付則H項(黄旗追い越し)違反により、ペナルティストップ10秒を科した

※No.38,39　スポーツマン精神に反する行為をしたため黒白旗を提示した。