スポーツランドSUGO Round5


 2007 AUTOBACS SUPER GT 第5戦 SUGO GT 300km RACE
 練習走行 2007年 7月27日(金)
 公式予選 2007年 7月28日(土)
 決  勝 2007年 7月29日(日)

スポーツランドSUGO Round5 Race


■決勝結果結果

決勝結果:1位

■開催日:2007年 7月29日

天 候:雨/曇
観客動員数:決勝29,000人
監 督:坂東正明

■コース :スポーツランドSUGO(全長3.704km)
路面コンディション:ウエット/ドライ
車 名:ウェッズスポーツセリカ
<GT300クラス ゼッケン19>
ドライバー:飯田 章/関口 雄飛
チーム:WedsSportRacingTeam with BANDOH

<< 決勝 >>
決勝レース(81周):14:00〜
天候:雨/曇  路面状況:ウエット/ドライ  気温:22度  路面温度:25度


まるでシナリオがあったかのようなレースで
ウェッズスポーツセリカ!!、表彰台の頂点に立つ!


波乱のSUGOの幕開けにふさわしい天候となった。
飯田選手の朝のコメントは、「今のマシンの状態は今期の中で一番良い。表彰台は狙える位置にいるのでがんばりたい。」今回は良いレースが出来そうだ。

朝のフリー走行で、88号車ムルシェラゴRG-1がエンジントラブルで炎上、ドライバーは無事だったものの、決勝レースは出走不可能となった。

ウォームアップ走行終了後、急に黒い雲が立ち込め、雨が降ってきた。スタートドライバーは飯田選手。しかし、グリッドに着く時間が来てしまった為、各チームは慌ててレインタイヤを持ちグリッドへ。グリッドでは各チーム、他チームの動向を見ながら深溝、浅溝のレインタイヤを考えていた。

ウェッズスポーツセリカは天候の回復を読んで浅溝のレインタイヤに変更したが、勝負に出たチームがいた。13号車エンドレスアドバン洗剤革命Zだった。早めに雨が上がると判断しスリックタイヤで出る。

スタートは雨の為、セーフティカースタート。6LAPセーフティーカー先導で周回を重ねたが、7LAP目にセーフティーカーがPITに入った。しかし、思ったより雨はひどく、飯田選手からの無線で、「コースに残るのがやっとの状態、ポジションキープも難しい」とのコメント。順位は少しずつ落ちていき、24LAP目には12位まで後退した。

しかし、この雨に強いチームがいた。77号車クスコDUNLOPインプレッサである。
AWDの威力を発揮し、15番手スタートから、一気にトップまで上り詰めた。GT500をも凌駕する勢いで2位との差を開いていった。




しかし、天候は回復の兆しを見せた。路面はウェットの状態で、
ドライでの10秒落ちのタイムしか出ていなかったが、31LAP目にPIT IN。スリックタイヤを履いた関口選手に交代した。

関口選手は「この路面でスリックタイヤは厳しそうだ」と言っていたが、心配を他所に路面が徐々に乾き、40LAP目には1分28秒111のタイムを出して7位まで浮上。飯田選手の的確な判断でのPITタイミングが絶妙だった為、徐々に順位を上げていった。

44LAP目にはベストラップの1分24秒604を記録し、トップとの差を詰めていった。




47LAP目には絶好調だった77号車クスコDUNLOPインプレッサがトラブルでリタイヤ。19号車ウェッズスポーツセリカは3位まで浮上。飯田選手の言っていた表彰台圏内まで上がった。

53LAP目、2位を走行の62号車WILLCOM ADVAN VEMAC 408Rを捕らえ、62LAP目には2位に浮上、関口選手の熱い走りが優勝も夢ではない状況を作った。

その後、1分25秒台の走行が続き、66LAP目にはトップを走る47号車宝山DUNLOP Zとの差を1秒229まで詰め優勝争いに名を上げた。





トップを走る47号車宝山DUNLOP Zは昨年ウェッズスポーツセリカをドライブしていた脇阪薫一選手。セリカの長所、短所は知っているドライバーである。

激しいバトルを展開し、時には関口選手がコースアウト寸前の走りをするものの、72LAP目の最終コーナーで、47号車宝山DUNLOP Zをインから抜き去り、ついにトップに躍り出た。その後は、関口選手のペースで2位との差を広げ、75LAPでチェッカーを受けた。

3年ぶりの優勝にチームスタッフ、全員がピットウォールに出向き、関口選手を迎えた。




不運やトラブルに見舞われ、優勝まで後一歩のレース、悔しいレース、苦しいレースが続いた。しかし、監督を始めドライバー、メカニック、スタッフの全員が諦めず、“優勝”と言う目標に向かい、団結して立ち向かった結果が今回の優勝に繋がったと思います。

応援してくださった、スポンサー様、ファンの皆さんにもやっと本来の姿をお見せできたと思います。これをきっかけにシリーズチャンピオンをめざし、躍進していきますので、これからも応援をよろしくお願い致します。


<<ポイント獲得状況>>
1位入賞        20ポイント
決勝ベストラップ1位  3ポイント
前戦までのポイント   8ポイント
合計         31ポイント

<<19号車ウェッズスポーツセリカポイントランキング>>
チームランキング       7位
ドライバーズランキング    7位


<< 決勝レース結果 >>
GT500 クラス
1位  8号車 ARTA NSX
2位 18号車 TAKATA 童夢 NSX
3位 32号車 EPSON NSX


 GT300クラス
 1位 19号車 ウェッズスポーツセリカ
 2位  47号車 宝山 DUNLOP Z
 3位  33号車 HANKOOK NSC PORSCHE
 

決勝 コメント


飯田 章
ドライバー:
飯田 章
正直言ってホッとしています。今年は厳しいシーズンになるのは分かってましたから。ここのところチーム力を上げるため考えて、努力してきました。自分も今までのレースの仕方が染みついていますので、ドライバーとチームがレース運びをしっかりできる体制を心がけてきました。今回、それが上手くいったのと、クルマが救済を受けて空力的に良くなった(前後オーバーハングを延長できた)ことと、コースを考えてこのSUGOがねらい目なんじゃないかと思って、ここに目標を絞ってやってきました。このレースウィークも勝つことはともかく、表彰台に上がることを目指しました。

今日はあいにくの雨で、スタートは非常に厳しいコンディションで、もうコースにいることがやっとという感じでした。ギリギリの走りでしたが、路面が乾くまで我慢して走ろう、と。あと何周でピットに入ろうかという自分の予測と、周りの状況と、路面の状況がうまくはまって、(後半担当の)関口をコースに入れるタイミングが良かったんじゃないかと思います。彼は、走れば速いのは分かっているんです。だから、ちゃんと走れば結果は残る。ただ、若いしヤンチャだし、あわてんぼだし、おっちょこちょい。コースへ出ると速く走ることだけ考えてしまいがちなので、そこを途中無線でしっかり落ち着かせて、彼がそこを乗り切って、クルマをゴールに運んでくれました。今日のGT300の主役になってくれたと思います。

クルマのパフォーマンス的には、今回は優勝してもおかしくないくらいと僕は思っていました。僕らのクルマは、TRDのサポートが終了していて、本来はバックアップを受けられないですが、そこを『ここしかないんだ』と無理を言って(サポートしてもらった)。予選も予想以上のタイムだったし、これだったら行けると実感もありました。あとはドライバーとメカニックと落ち着いてけばと思っていたのが、結果に繋がって良かったと思います


関口 雄飛
ドライバー:
関口 雄飛
スタートのスティントは章さんがレインタイヤで走ったんです。それで、ピットに入る直前は、ドライの予選の9〜10秒落ちで、その中をスリックで行くことになって、ちょっと自信がなかったんです。ただ、(ピットアウトは)抜群のタイミングで良かったと思います。でもコースに出て1、2周目はとても怖くて、よくコースにとどまれたな、と。終盤はGT300の周回遅れに引っかかって、ちょっとイライラしたところもあったのですが、無線で落ち着かせてもらって冷静になりました。最後は、目の前にZ(トップの47号車)が見えてきたので、もうぶち抜いてやろうと思って、その気持ちだけでした。でも抜いてから、みんなのおかげでトップになれたと思ったら、ここでヘマしたらヤバいなと、それまでイケイケだったのですが、急にビビちゃって(苦笑)。

ミスも結構あったのです。前でアクシデントにあったGT500を避けるときコースアウトしちゃったり、コースアウトしかかったりとか、まだまだ100%の内容じゃなかった。もっと完璧に仕事してれば、もっと早くトップになれたと思う。これからももっともっと勉強しないといけないと思いました。

自分が今まで出ていたレースと比べて、観客やスポンサーの方たちが多くて、表彰台は正直うれしかったです


総合結果


■GT300クラス/決勝
2007-07-29 | スタート 14:00 | 天候:雨/曇 | コース:ウエット/ドライ | スポーツランドSUGO:3.704km
Po. No. Machine Driver Time Diff Laps Tire WH
119ウェッズスポーツセリカ飯田 章
関口 雄飛

2:01'43.36275YH

+1

247宝山 DUNLOP Z脇阪 薫一
密山 祥吾
0'07.27875DL5
333HANKOOK NSC PORSCHE木下 みつひろ
坂本 祐也
0'29.54375HK
42プリヴェKENZOアセット・紫電高橋 一穂
加藤 寛規
0'29.56475YH35
562WILLCOM ADVAN VEMAC408R柴原 眞介
黒澤 治樹
0'29.93275YH
646宝山 DUNLOP Z佐々木 孝太
横溝 直輝
0'45.63475DL10
731DOUBLE HEAD apr MR-S峰尾 恭輔
坂本 雄也
0'51.31375MI

+1

87RE 雨宮 ADVAN RX-7井入 宏之
折目 遼
1Lap74YH
988アクティオ ムルシェRG-1松田 秀士
山西 康司
1Lap74YH15
1011TOTAL BENEFIT・JIM CENTER F360植田 正幸
菅  一乗
2Laps73YH

+2

1155DHG ADVAN FORD GT池田 大祐
番場 琢
2Laps73YH

+2

1213エンドレスアドバン洗剤革命 Z影山 正美
藤井 誠暢
2Laps73YH30
13110GREEN-TEC KUMHO BOXSTER-GT黒澤 琢弥
光貞 秀俊
2Laps73KH
145クムホ プロμ マッハ号 320R玉中 哲二
竹内 浩典
2Laps73KH

+1

15101TOY STORY Racing apr MR-S大嶋 和也
石浦 宏明
3Laps72MI80
16333ADVAN UEMATSU 320R植松 忠雄
阪口 良平
3Laps72YH

+1

17111KUMHO GREEN-TEC BOXSTER-GT菊地 靖
Guts 城内
3Laps72KH
18666楽天 BOMEX 320R周防 彰悟
山下 潤一郎
4Laps71YH

+2

GT300 以上完走

26ユンケルパワー タイサン ポルシェ谷口 信輝
ドミニク・ファーンバッハー
26Laps49YH

77クスコ DUNLOP スバルインプレッサ山野 哲也
青木 孝行
28Laps47DL

43ARTA Garaiya新田 守男
高木 真一
41Laps34MI20

9LEYJUN DUNLOP MT900田中 勝喜
筒井 克彦
41Laps34DL


■GT 500 CLASS/決勝
Po. No. Machine Driver Time Diff Laps Tire WH
18ARTA NSX伊藤 大輔
ラルフ・ファーマン
2:01'17.06381BS45
218TAKATA 童夢 NSX道上 龍
小暮 卓史
0'00.28281BS10
332EPSON NSXロイック・デュバル
ファビオ・カルボーン
0'23.30281DL
43YellowHat YMS モバHO ! TOMICA Zセバスチャン・フィリップ
柳田 真孝
0'23.81681BS

+1

51宝山 TOM'S SC430脇阪 寿一
アンドレ・ロッテラー
0'40.39881BS
639デンソー サード SC430アンドレ・クート
平中 克幸
1'20.10681BS

+1

712カルソニック インパル Z星野 一樹
ジェレミー・デュフォア
1Lap80BS20
825ECLIPSE ADVAN SC430土屋 武士
織戸 学
1Lap80YH

+1

935BANDAI 00 DUNLOP SC430服部 尚貴
ロニー・クインタレッリ
1Lap80DL

+2

1024WOODONE ADVAN Clarion ZJ.P・デ・オリベイラ
荒 聖治
3Laps78YH50
1138ZENT CERUMO SC430立川 祐路
高木 虎之介
9Laps72BS35
12100RAYBRIG NSXドミニク・シュワガー
細川 慎弥
13Laps68BS60
GT500 以上完走

23XANAVI NISMO Z本山 哲
リチャード・ライアン
34Laps47BS40

22MOTUL AUTECH Zミハエル・クルム
松田 次生
43Laps38BS30

17REAL NSX金石 勝智
金石 年弘
71Laps10BS

6Forum Eng. SC430片岡 龍也
ビヨン・ビルドハイム
DNSBS

□タイヤ=BS:ブリヂストン/DL:ダンロップ/HK:ハンコック/KH:クムホ/MI:ミシュラン/YH:ヨコハマ

□WH=ウェイトハンディキャップ(kg)/+1:性能引き上げ措置(1ランク)/+2:性能引き上げ措置(2ランク)

□開始時刻:13:58/終了時刻:15:59

□出走台数:38台/完走台数:30台

□GT500 Best Lap Top3 :
1'17.493 : No.39 デンソー サード SC430 (平中 克幸)
1'17.502 : No.8 ARTA NSX (伊藤 大輔)
1'17.666 : No.38 ZENT CERUMO SC430 (立川 祐路)

□GT300 Best Lap Top3 :
1'24.604 : No.19 ウェッズスポーツセリカ (関口 雄飛)
1'24.956 : No.13 エンドレスアドバン洗剤革命 Z (影山 正美)
1'25.038 : No.33 HANKOOK NSC PORSCHE (坂本 祐也)

セーフティカー先導による例外的スタート(セーフティ周回 時間:13:58〜14:13/周回数:6周)

※No.24は、国際モータースポーツ競技規則付則H項違反(セーフティカー活動中のピット出口の信号無視)により、ドライビングスルーペナルティが科された。

※No.1は、国際モータースポーツ競技規則付則L項違反(ピット入口のホワイトラインカット)により、ドライビングスルーペナルティが科された。